山口県の西北端に位置する「角島」。青く澄んだ海に、美しい橋がまっすぐ伸びる。国内外で人気の観光地だ。角島周辺には魅力的な観光スポットが多くあり、爽快なシーサイドドライブを楽しめる。今回は、そんな角島の島内及び周辺に点在する、おすすめの観光スポットをたっぷりと紹介したい。
もくじ
フォトジェニックな「角島大橋」
ここは、沖縄かどこかだろうか―。最初に写真で見たとき、そう思った。福岡市内中心部から車で2時間強の場所にある下関市豊北町の「角島(つのしま)」。2000年に開通した「角島大橋」は、高さを抑え、周辺の景観に配慮された美しいデザインだ。青く透き通った海にまっすぐと伸びるその橋は、自動車のCMでも度々登場している。
橋の入口右手にある「海士ヶ瀬(あまがせ)公園」には、無料の駐車場と公衆トイレがあり、横断歩道を渡ったところには、展望台も設置されている。上の写真は、その後方にある少し小高い場所から撮影したもの。こちらも人気の撮影ポイントだが、駐車スペースのない一般道なので、安全には十分配慮が必要だ。
角島大橋が架かるのは、日本海と響灘の海流がぶつかり合う「海士ヶ瀬」という海峡。鮮やかなエメラルドグリーンにきらめく海面は、奥に進むにつれて、澄んだコバルトブルーへと変化する。
角島大橋の全長は1,780m。完成当初は、通行料金が無料の離島架橋として日本最長だった。後に沖縄の古宇利大橋や伊良部大橋に抜かれるが、今でも国内屈指の長さであることは間違いない。
さぁ早速、島の中へと入ってみよう。
石造りのレトロな「角島灯台」
角島は、周囲約17kmの小さな島だ。真上から見ると、島の両端にある2つの岬(「夢崎」と「牧崎」)が、ちょうど牛の角のように見えることから、「角島」と名付けられたという。角島大橋から入ると、車で10分もかからずに、島の一番奥に位置する「夢崎」に到着する。そこにある「角島灯台公園」が最初の目的地だ。
日本海を望む「角島灯台」は、御影石造りの洋式灯台。今から100年以上も前の明治9年(1876年)に、イギリス人技師の設計により建設されたものだ。その高さは約30mで、石造灯台としては日本で第3位の高さを誇る。
大人200円の参観寄付金を支払うと、灯台の上までのぼることができる。105段の螺旋階段は、狭くて急なので、焦らずにゆっくりのぼろう。(荒天時は参観中止の場合あり)
灯台の上からは、日本海が一望できる。高所恐怖症の筆者には、足がすくむ高さだ。
すぐ隣にある「角島灯台記念館」では、角島灯台ができるまでの行程が展示されているほか、日本各地の灯台についても紹介されている。
角島灯台公園を海岸のほうへ歩くと、「夢崎明神」と呼ばれれる石垣で囲まれた御室と鳥居がある。御影石でできた鳥居は、角島灯台を建てた石工さんが寄進したもので、遠浅で海の難所と恐れられていたこの地の、海の安全と大漁を叶えてくれる神様として祀られている。
ランチは角島特産のブランドイカ
ランチは、角島灯台からすぐそばの「和食処 夢岬(ゆめみさき)」へ。日本海を眺めながら、新鮮な海鮮料理を楽しむことができる。
なかでもおすすめは、角島特産の特牛(こっとい)イカを使った『いか刺身定食(2,052円)』だ。特牛イカとは、剣先イカのブランドのひとつ。角島沖合で釣られ、角島からほど近い特牛漁港に水揚げされた、最高級Aランクの剣先イカだけが「特牛イカ」と名乗ることができるという。その身は肉厚で柔らかく、甘みが強いのが特徴。ぜひ食べてほしい逸品だ。
メニューは他にも、磯の香りが豊かなウニめしや豪華な海鮮丼などがあり、お子様メニューも豊富。海産物などを扱うお土産処も併設されている。
ワカメ過ぎるワカメソフト
角島の中央に位置する「しおかぜの里 角島」。お土産処とお食事処(フレッシュしおかぜの里)があるほか、併設された「角島サイクルポート」では、レンタサイクルも可能だ。
こちらで人気なのが、この『ワカメソフトクリーム(300円)』。よくあるご当地ソフトクリームのように、ほんのりワカメの味がするのだろうと思って食べたら、ビックリ。想像以上に、しっかりワカメだ。ワカメの風味と磯の香りが、口の中いっぱいに広がる。ワカメ好きにはたまらないが、それほど好きじゃないという人は、バニラとの「ミックス」を選んだほうがいいかもしれない。(それほどワカメ感が強い)
しおかぜの里から道路を渡ると、「コバルトブルービーチ」が広がる。夏には海水浴で賑わう人気スポットだ。
開放的な露天風呂!
角島を望む絶景リゾートホテル
角島大橋からすぐそばの海沿いに佇む「ホテル西長門リゾート」。
角島に来たら、ここに寄らずには帰れない。目の前に海が広がる、絶景の温泉露天風呂。お風呂の水面が水平線まで続いているかのような開放感の中、潮騒のBGMに癒やされる。大人1,000円、子供500円で立ち寄り湯も可能だ。
日帰り利用もいいが、できれば1泊してみてほしい。全室オーシャンビューの客室からは、角島を望むことができる。
ベランダから眺める夕日は、この上ない美しさ。もちろん時間が合えば、露天風呂から夕日を眺めることも可能だ。
夕食は、河豚(ふぐ)をはじめ、地元の新鮮な食材を活かした和食会席を堪能。そして、楽しみはまだ続く―。
※河豚の提供は10月1日から3月31日まで。
幻想的な「角島ナイトツアー」
夕食後の楽しみは、ホテルのバスで行く「角島ナイトツアー」だ(要予約)。街灯が灯った夜の角島大橋は、昼間とはまた違った幻想的な雰囲気。
角島灯台の夜間点灯も必見だ。暗闇を力強く照らすその光は、30キロメール以上先まで届くという。天気がよければ、星もきれいに見えるそうだ(この日は残念ながら曇り空)。
角島は福岡から日帰りも可能な距離だが、周辺に観光スポットも多くあるため、せっかくなら1泊2日で出かけてみてはいかがだろうか。
角島周辺のおすすめ観光スポット
せっかく角島まで来たのなら、海沿いをドライブしながら、もう少し先まで足を伸ばしてみよう。ここからは、角島周辺に点在する絶景スポットやご当地グルメなど、おすすめの立ち寄りスポットを紹介したい。
123基の鳥居が連なる「元乃隅神社」
角島から車で30〜40分の距離にある長門市の「元乃隅神社(もとのすみじんじゃ)」。海を望むように123基の鳥居が連なる、絶景のパワースポットだ。アメリカのCNNが発表した「日本で最も美しい場所31選」に選出されたこともあり、海外の観光客からも高い人気を誇る。
こちらは、境内にある「日本一入れにくい賽銭箱」。大鳥居の中央上部に賽銭箱が取り付けられており、その高さは約6m。賽銭を見事投げ入れることができれば、願い事が叶うという。
123基の鳥居が連なる!山口県の絶景パワースポット「元乃隅神社」
風車と草原の大パノラマ「千畳敷」
元乃隅神社から車で10分ほどの「千畳敷(せんじょうじき)」。標高333mの高台に広がる景勝地で、草原を爽やかな風が吹き抜ける。その向こうには、心地よさそうに回る大きな風車。いつまでも眺めていたくなる大パノラマだ。
わずかだが遊具も設置されているので、ドライブに退屈してしまった子供たちが、思いっきり体を動かすのにはぴったりの場所だ。
小腹が空いてきたら、敷地内のカフェ「カントリーキッチン」で、おやつタイム。
建物の屋上が展望台になっていて、店内からの眺めも最高だ。
ワッフル、パフェ、クレープなどのデザートメニューの中から、『シナモン焼きリンゴワッフル(1,100円)』をチョイス。甘くて香ばしい焼きリンゴにソフトクリームをのせ、サクッとした生地のワッフルと一緒に頬張れば、本当に頬が落ちてしまいそうになる。
季節の果物がふんだんに使用された『フルーツワッフル(1,000円)』も美味。
日本海を望む「東後畑棚田」
千畳敷から車で数分の距離にある「東後畑棚田(ひがしうしろばたたなだ)」。「日本の棚田百選」にも選ばれた景勝地で、おすすめは5月中旬〜6月上旬頃の水張りの時期(上の写真は4月上旬に撮影)。日本海に沈む夕日や、海面に漂うイカ釣り漁船の漁火は、多くのカメラマンを虜にする絶景だ。
ご当地グルメ「瓦そば」
最後は、山口県下関市のご当地グルメで、この旅を締めくくりたい。向かったのは、川棚温泉の「元祖瓦そば たかせ本館」。角島から福岡方面に40分ほど南下した場所にある。
名物の『瓦そば(2人前/2,376円)』は、熱した瓦の上に、茶そば、錦糸卵、牛肉、のり、レモン、もみじおろしが盛り付けられており、それをつゆにつけて食べる。筆者は、家庭でもホットプレートで瓦そばを楽しむことがあるので珍しくはないが、初めての人にとっては、なかなかインパクトのあるビジュアルだろう。少し焦げて、香ばしくパリパリになった麺が特に美味しい。
こちらのお店では、『うなめし(2,376円)』も必ず注文してほしい。瓦そばと並ぶ2大名物のひとつだ。香ばしく焼かれた鹿児島県産のうなぎは、ふっくらと柔らかく、旨味たっぷり。秘伝の特製ダレは、それだけでご飯3杯くらいいけそうな美味しさだ。
まずはそのまま、次に薬味をのせて、最後はお出汁をかけて「うな茶」にしていただく。これを食べれば、思い残すことはもう何もないだろう。
角島及び周辺の観光スポットMAP
今回紹介したおすすめ観光スポットMAPはこちら。
TEXT・PHOTO:山下侑一郎