多くの福岡市民が毎月楽しみにしている第二土曜日。そう、長浜鮮魚市場の「市民感謝デー」だ。同じ市内の「市場」でも、小売店の集まりである「柳橋連合市場」とは異なり、長浜鮮魚市場は卸売市場。つまり、通常は、プロの業者さんしか入ることができない。しかし、毎月第二土曜日だけは、その市場の一部が一般の市民向けに開放される。毎月、朝から長い行列ができるこのイベント。魚を捌くことができなくても十分楽しめるので、その魅力の一部を紹介する。
市民感謝デーとは?
長浜鮮魚市場の「市民感謝デー」は、毎月第二土曜日の9時から12時まで。いいものは早くに売り切れてしまうため、毎月開始時間前から長蛇の列ができる人気イベントだ。140台収容の駐車場は、開催時間中は無料だが、すぐに埋まってしまう。周辺のコインパーキングに停めるか、地下鉄赤坂駅からも徒歩圏内なので公共交通機関で来るのがおすすめ。
館内には約40店舗が軒を連ねる。新鮮な魚をかなり安く買うことができる。ここに来ると、魚を捌けるようになりたいと思わずにはいられない。
魚の捌き方の実演があったり、捌き方を詳しく解説したチラシが置かれていたりするので、これを機にチャレンジしてみてもいいだろう。ただし、魚を捌けなくてもこの市民感謝デーは十分楽しめるので安心してほしい。
本マグロの解体ショー&即売
市民感謝デーのメインイベントとも言えるのが、「本マグロの解体ショー」だ。開始時間は9時半頃。パイプ椅子がいくつか並べられるので、立ち見ではなく特等席をゲットしたいなら早めに席を確保しておこう。
この日のマグロは、約65kgある長崎県産の本マグロ。解体ショーが始まるまでは、マグロと一緒に記念撮影もできる。
長い刃の包丁が登場し、解体開始。プロの包丁捌きは圧巻。
捌いた希少部位は、その場で即売される。写真は、マグロのカマ。これが何と超特価の1,000円!
とはいえ、数に限りがあるので、誰が買うかは「じゃんけん」で決める。希望者全員参加のじゃんけん大会。大人になってこれほど本気でじゃんけんすることも珍しいだろう。
中落ち、大トロ、中トロ、赤身。この日のマグロは脂がのっていて、赤身が少なく中トロが多くとれた。数はそれなりにあるので、一度じゃんけんに負けても諦めずに何度も参加すれば、一度くらいは勝ち残れるだろう。途中、じゃんけんではなく、「競り」も実施された。
筆者がゲットした中トロ、1,500円。持ち帰り、刺身で堪能。驚くほど脂がのった中トロ。これで1,500円はあり得ない。
生魚以外もいろいろ
市民感謝デーでは、生魚以外にもいろいろ販売されている。中でも、この日特にお買い得だったのが、この辛子明太子。冷凍のバラコ1kgがなんと1,000円。解凍前に切って小分けにしておけば長期保存も可能だという。味も美味しく、毎月売っているのなら、毎月買いに来たいと思えるお得感。
館内の奥の方に進んで行くと、練り物や加工品なども販売されている。ちりめん詰め放題などもあり、生魚以外にも魅力的な商品が揃っている。
その他、活きた魚に触れることができる「お魚ふれあいコーナー」や「お魚さん展示コーナー」も。「子どもお寿司握り体験(小学生限定・先着50人)」などもあり、子供連れでも楽しめる。
魚離れが進む中、魚食への関心を持ってもらうために開催されている「市民感謝デー」。このイベントに参加すれば、魚をより身近に感じることができ、福岡は魚が美味しい街であることを再認識できるだろう。
福岡市中央卸売市場鮮魚市場(長浜鮮魚市場)
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