「競馬」と聞いてどういったイメージを連想するだろうか? 汚そう、暗そう、タバコ臭そう、おじさんしかいなさそう? もしそんなイメージを持っているのなら、騙されたと思って一度、小倉競馬場へ足を運んでみてほしい。あなたのイメージは見事に覆るだろう。今や競馬場は、若者たちのデートスポットであり、小さな子供連れファミリーが1日中楽しめる絶好のお出かけスポットと化しているのだ。
小倉競馬の開催時期
競馬に行ったことがない福岡県民でも、小倉に競馬場があることくらいはなんとなく知っているだろう。ここで注意が必要なのは、小倉競馬場で1年中JRA(日本中央競馬会)のレースが開催されているわけではないということだ。開催されるのは、夏と冬の限られた期間のみ。
<2017年 夏 開催日程>
2017年7月29日(土) 〜 9月3日(日) ※土日のみ開催
※詳しくはコチラ
小倉競馬場へ行ってみよう
小倉競馬場へは、福岡市内中心部から九州自動車道を使って車で約1時間。すぐ目の前に北九州モノレール「競馬場前駅」があるので、JRとモノレールを乗り継いで行くことも可能だ。車の場合は、駐車台数に限りがあるので早めに行く必要がある。ちなみにこの日は、8時50分に到着し、既に駐車場の半分ほどが埋まっていた。
駐車場に車を停めて、入場券売り場へ。メインエントランスの両脇に売り場があり、それぞれ100名ほどの行列。ただし、9時の開門と同時に流れるように列は進む。入場料は、なんと100円!しかも、15歳未満は無料。大人2人+子供2人の家族なら、「入場料は200円」ということだ。
メインゲートをくぐると、目の前にガラス張りの大きな建物が。そう、これが小倉競馬場だ。
想像以上に綺麗な場内
場内は広々としていて、ガラスの大きな壁面から入ってくる日光がとても明るい。この建物、どこかで見たことはないだろうか? 某人気ドラマのクライマックスで、大パニックを起こしたあの空港のロケ地だ。
通路も丁寧に清掃されていて、場内はもちろん禁煙。汚い、暗い、臭いとは程遠い環境だ。
エントランスからまっすぐ進むとスタンドのベンチ席に出る。気候が良ければこの辺りの席を確保するといいが、夏と冬にしか開催しない小倉競馬場では、外の気候が気持ちいい可能性は極めて低い。室内にもたくさんベンチがあるので、室内に席を確保し、レースが始まる時だけ外に出てくるのが良いだろう。
馬券を買ってみよう
さぁ早速、馬券を買ってみよう。馬券を買う時に必要になるのがこのマークカード。自動発売機の近くや通路にたくさん設置されているので見つけるのは容易だ。全部で4種類あるが、初心者は緑色のマークカードがおすすめ。これに競馬場名、レース番号、式別をマークし、勝利すると思う馬の番号と金額をマークするだけだ。(詳しくはコチラ)
馬を選ぶ際の手助けとなるのが競馬新聞だ。小倉競馬場内でも1階の販売所で購入できる。各レース毎の予想や過去のレース成績など多くの情報が記載されている。ただ、せっかく競馬場まで来たのなら、自分の目を信じて選ぶのも楽しい。
「パドック」と呼ばれる場所で、次のレースに出走する競走馬を生で見ることができる。
隆々とした筋肉、軽やかな足取り、息遣い、鋭い目つきなど、その場でしか感じることができないものを頼りに、自分の直感を信じてみるのだ。
もうひとつ、馬を選ぶ際の参考にしたいのが、「単勝」のオッズだ。この倍率が低いほど人気の馬だと言える。人気が有りすぎるとオッズがかなり低いので勝っても払い戻しの額は少ない。自分の直感とその馬のオッズを参考に選んでみてはいかがだろうか。
マークカードに記入したら、自動発売機に入れて馬券を購入。
馬券は100円から購入できるので、少額でも楽しむことができる。初心者なら、1着になる馬のみを当てる「単勝」か、1着と2着になる馬の組み合わせ(着順は問わない)を当てる「馬連」が、シンプルで当たる可能性も比較的高いのでおすすめだ。
朝から夕方まで、計12レース開催される。その全てで馬券を購入してもいいし、出走馬数が少ないレースだけなど、一部のレースにだけ賭けるのでも構わない。財布とも相談して、お金を使いすぎないよう計画的に。
レースを近くで見てみよう
馬券を購入したら、それをしっかり握りしめて、外に出よう。せっかくなので、一番近くで馬が見える最前列へ。
さぁ各馬、一斉にスタート。
観客のすぐ目の前を走る芝レース。想像を遥かに超えるスピードと、ドドッ、ドドッという大迫力の足音。人馬一体となった真剣勝負に、ギャンブルを超えたひとつのスポーツとして魅了される。
こちらは砂の上を走るダートレース。芝よりも少し遠くなるが、馬が蹴り上げる砂煙 で、より一層のスピード感や迫力を感じる。
観戦する際のベストポジションは、やはりゴール板の目の前だろう。時に「鼻差」を争う緊張感。
颯爽と目の前を駆け抜ける競走馬たち。ギャンブルに興味がなくても、このカッコ良さに魅了される人は少なくないだろう。例え予想が外れても十分楽しめるが、運良く予想が当たった場合は、着順が確定するのを待って、忘れずに自動払戻機で払い戻しを受けよう。
子供が楽しめる工夫がいっぱい
小倉競馬場には、子供が楽しめる無料のアトラクションがたくさん。場内1階には、「わくわく子ども広場」。
保護者同伴で、「トランポリン」「ふわふわアスレチック」「ジャンボブロック」が楽しめる。
ボールプールがある「キッズプラザ」。
2階には、もっと小さな子供が安心して楽しめる「チャイルドコーナー」。授乳室やおむつ交換台もあり。
外に出ると、「遊具広場」が。
暑すぎるよーって時は、「泉の広場」で水遊び。
10時30分からは、先着50名でポニー試乗会。
ミニチュアホースと記念撮影も。
イベントステージでは、日によって人気キャラクターのショーやタレントのトークショーなどが開催される。詳しくはコチラ。
入場料100円(子供は無料)で、1日中楽しめてしまう驚きの充実ぶり。お出かけ先に困っている子供連れファミリーは、一度は来なきゃ損なレベルだ。
女性も大歓迎
小倉競馬場は、子供だけでなく、大人の女性も大歓迎だ。女性だけが入場できる「UMAJO SPOT」。
UMAJO SPOTのフォトジェニックなカフェには、SNS映えしそうなスイーツが。筆者は男なので、残念ながら入場不可。場内を見渡すと、確かに以前より若い女性のみの来場者も多い印象だ。
小倉競馬場のランチ
場内には、レストラン、弁当の売店、フードコートがあり、ランチには困らない。1階と2階にそれぞれある「ファストフードプラザ」には、吉野家やケンタッキーに加え、ラーメン、ちゃんぽん、うどん、中津からあげなど充実のラインナップ。
筆者は、験を担いで「カツ(勝つ)カレー」。お昼時は長い列ができるので少し時間をずらすと良い。
おやつは、売店「Two days」で博多あまおうのソフトクリーム。ん〜〜、美味。
破格の入場料で、1日中遊べてしまう小倉競馬場。夏と冬の限られた時期にしか開催されていないので、予め公式HPで日程をチェックしておこう。一度行けば、その後毎年恒例のお出かけスポットになるかもしれない。