福岡のうどんチェーンと言えば? よく名前が挙がるのは、“福岡三大うどん” とも呼ばれる「ウエスト」「牧のうどん」「資さんうどん」。だが、しかし! 県内に12店舗を展開する「小麦冶(こむぎや)」も忘れてはならない。コストパフォーマンスなら、それらに勝るとも劣らないだろう。
郊外を中心に12店舗
「小麦冶」に行ったことがなくても、看板には見覚えがあるのではないだろうか。運営しているのは、「博多ラーメン はかたや」や「生粉蕎麦 玄」なども運営している「昭和食品工業」。東区箱崎に本店を構え、福岡県内に12店舗を展開している。
福岡市内にあるのは、「箱崎本店」「松崎店」「橋本店」「空港店」の4店舗のみで、糟屋郡や筑紫野市などの郊外に店舗が多い。
「かけうどん」は160円
メニューを開くと、その安さに驚く。「かけうどん」が、なんと160円。ネギも天かすも乗っていない「素うどん」にいたっては、140円という衝撃の価格だ。
具が乗ったら急に高くなるのかと思いきや、人気の「肉うどん」「ごぼう天うどん」「カレーうどん」がどれも290円。他のうどんチェーンと比べても、目を疑う安さだ。全て税抜き価格なので、消費税は上乗せされるものの、それでも間違いなく安い。
うどんの大盛りはプラス80円。トッピングも安いので、気軽に好きな具材を追加できる。
もっちりした麺に、やさしいスープ
まずは、「肉うどん(290円)」。一般的な肉うどんに比べると、お肉の量が少なめかもしれないが、290円という値段を考えれば十分すぎる。なんなら、トッピングでお肉を追加(プラス130円)しても、420円だ。
人気の具材 “肉” “ごぼう天” “わかめ” が乗った「三種盛うどん」は、お得感満載の380円。
スープをひとくち飲むと、思わず「あぁ、おいしい」と言葉がこぼれる。「値段の割には」というわけではない。鰹の風味がしっかり効いた、飽きのこない、やさしいスープだ。
麺は、博多うどんらしい柔らかさ。ただ柔らかいわけではなく、柔らかさの中にもっちりとした心地よい食感がある。「ちくごいずみ」という九州で中心に収穫される小麦を使用しているそうだ。
安くてもボリュームは十分。これで380円というのは、やはり信じられない。
こちらの「カレーうどん」も290円。まろやかでとろみのあるカレーと柔らかい麺がよく絡み合っている。具が物足りないという人は、トッピングを利用しよう。個人的には、かぼちゃ天(プラス120円)がオススメだ。
「かしわおにぎり」は2個入りで140円。1個から注文可能。
大盛りにしたり、トッピングをしたり。お腹いっぱい食べてもせいぜい500〜600円程度。あまりの安さに、筆者も最初は侮っていたが、食べてみてそのコスパの高さに驚いた。職場の近くに店舗があったら毎週のように通うことだろう。
ちなみに、以前とは麺もスープも変わっているようなので、最近行ってないなぁという人も、久しぶりに行ってみてはいかがだろうか。
[文・写真]山下侑一郎