マリンワールド海の中道では今年のGWも「夜のすいぞくかん」を開催中。昼と夜とでは何が違うのか? 夜だけの見どころとは? 初日に早速行ってきたので、その魅力を紹介したい。
「夜のすいぞくかん」とは?
「夜のすいぞくかん」は、これまでもGWや夏休み期間中に開催されているマリンワールドの人気イベントだ。今年のGWも4月28日~5月6日までの9日間、営業時間を21時30分まで延長。18時になると、館内の照明が夜のすいぞくかん仕様に切り替わる。昼と夜で入館者の入れ替えを行うわけではないので、昼と夜の両方を楽しむことも可能だ。暗くなった水槽で、昼間とは違った生き物の生態を観察してみよう。
さらに、18時以降に実施されるいくつかのショーは、夜ならではの迫力や癒やしが満載。必ず事前にタイムスケジュールを確認し、どういう順番で見て回るか計画を立てておこう。
「みんなで遊ぼ!アイランドトーク」
まず向かったのは、かいじゅうアイランドのイルカプールで実施される「みんなで遊ぼ!アイランドトーク」。イルカのショーを間近で見ることができ、飼育係の方たちのお話を聞きながら楽しめる観客参加型のショーだ。
ここのイルカは、もともとイルカショーで活躍していたベテランさんだという。安定感のあるジャンプに、ボールや輪投げを使った見事な技。観客のすぐ目の前でジャンプするので、水しぶきにはご用心。
かわい過ぎ!「おやすみペンギン」
アイランドトークが終了したらすぐ隣の「ペンギンの丘」へ。芝生の丘や小さなプールでのびのびと遊ぶ20匹以上のケープペンギン。ヨチヨチと歩く姿はなんともかわいい。
ここでは18時30分から「おやすみペンギン」という催しが実施される。今年のGWから始まった新しい試みで、ペンギンたちが寝床に戻る様子をみんなで見届けるという超癒し系イベント。
定刻になり飼育係さんが入ると、餌を目がけてペンギンたちが大集合。飼育係さんが動くほうへついて回る、かわいさ全開のペンギンたち。
飼育係さんのお話が終わると、寝床につながるゲートがオープン。我こそはと真っ先に移動するペンギンに、後からトコトコついてくペンギン、まだ自分一人では移動できない赤ちゃんペンギンなど、いろんなペンギンがいて、観客からは終始「かわいいー!」という声が。
売店で販売しているペンギンまん(肉まん)もかわいくて食べるのがもったいないが、小腹が空いたときにちょうどいい。ちなみに、館内のレストラン「Reilly」は、期間中20時15分でフードがオーダーストップ。売店で小腹を満たすこともできるが、館内で夕食をとる予定なら、予めその時間も予定に入れておこう。
幻想的な「音と光のイワシショー」
「外洋大水槽」では、水槽内のサメなどにカメラで接近する「ダイバー魚ッチング」や、約2万匹のマイワシに餌付けを行う「イワシタイフーン」など、通常から実施されているショーも人気だが、「夜のすいぞくかん」では、また一味違ったショーを楽しめる。
19時と20時の2回実施される「音と光のイワシショー」。音楽や光に合わせてマイワシの大群がダイナミックに泳ぎ回る。
幅24m、深さ7mの大水槽を、縦横無尽に泳ぐ約2万匹の大群は迫力満点。夜ならではの光と音が幻想的な世界を演出し、サメやエイたちも、イワシの群れと戯れるかのように泳ぐ。
海底から無数の泡が立ち上る神秘的なフィナーレ。昼間には決して見ることができない、夜のすいぞくかん必見のショーだ。
博多湾の夜景をバックに
「夜のイルカショー」
こちらも必見、「夜のイルカショー」。ショーが始まると、客席の照明が落とされ、ステージがライトアップされる。「音と光のイワシショー」と同様に19時と20時の2回実施されるが、「夜のイルカショー」は、より暗くなった20時からの回がおすすめだ。
ステージのバックは、博多湾のきれいな夜景。対岸の光が水面に反射し、キラキラと光る。
きれいな夜景を背景に、イルカの大ジャンプ。まるでクリスチャン・ラッセンの絵画のような美しい世界観。来て良かったと心から思える感動的なショーだ。普段は早寝の良い子も、この日だけはちょっぴり夜更かし。大人にも子供にも、とっておきの思い出になるだろう。
逆に、「アシカショー」や「スナメリトーク」など、夜のすいぞくかんでは見ることができないショーもあるので、昼も夜も1日楽しむのがいいだろう。また、GW期間中は混雑するので、スムーズに入館できるように前売り券を買っておきたい。特に、マリンワールドの入館料と海の中道海浜公園の入場料が一緒になったセット券はかなりお得なのでオススメだ。
[文・写真]山下侑一郎