湯布院は、何度も訪れたくなる観光地だ。豊かな自然、温泉、そしてグルメ。 その全てが癒しを提供してくれる。福岡からも近いので、1泊2日の週末旅行にぴったりだ。そんな湯布院を100%満喫するためのオススメのモデルコースを詳しく紹介する。
※モデルコースは、土曜に福岡を出発し、日曜に帰ってくる1泊2日の旅を想定。
旅程表
< 1日目/土曜日 >
07:45 [移動]JR特急ゆふ1号 博多駅発
10:30 [観光]金鱗湖
11:00 [ランチ]古式手打ちそば 泉
12:00 [お土産]今泉堂の揚げまんじゅう
12:15 [観光]湯の坪街道
12:30 [遊ぶ]フローラルヴィレッジ
14:00 [食べる]金賞コロッケ
14:30 [食べる]由布院Milch
15:00 [お土産]鞠智 cucuchi
15:15 [お土産]B-speakのロールケーキ
15:15 [お土産]theomurataのチョコレート
16:00 [温泉・夕食・宿泊]御宿ゆふいん亭
< 2日目/日曜日 >
08:50 [遊ぶ]辻馬車の予約
10:45 [ランチ]檪の丘のピザ
12:52 [足湯]由布院駅
13:30 [観光]辻馬車
14:30 [食べる]YURARIのプリン
15:00 [温泉]由布の里 牧場の家
16:15 [写真]由布岳 撮影スポット
17:07 [移動]ゆふいんの森 由布院駅発
※時間は、目安としてお考えください。
※モデルコースのMAPはこちら。
往路は「JR特急ゆふ1号」で
福岡市内から湯布院までは車で1時間半ほどで行けるが、時期やタイミングによっては渋滞がひどかったり、観光スポットでは駐車に苦労することも多い。
湯布院はコンパクトな観光地だ。車が無くても十分満喫できる。
のんびり癒しを求めた旅行なら電車で行く方がおすすめだ。 主要なスポットには徒歩で移動できるし、必要に応じてタクシーやレンタサイクルを利用すれば十分だろう。
湯布院の電車と言えば、観光列車「ゆふいんの森」が有名だが、一番早い便でも由布院駅到着は11時35分。
一日を有効的に使うためには、「ゆふいんの森」ではなく通常の特急「ゆふ1号」で行く方が良い。
7時45分博多駅発、乗り換え無しで、10時01分に由布院駅に到着する。
念のため、事前に予約しておけば安心だろう。
「ゆふいんの森」は、帰りの楽しみにとっておく。
まずは金鱗湖(きんりんこ)へ
10時01分に由布院駅に到着したら、駅前で記念撮影でもして、まずは、金鱗湖を目指そう。
言わずと知れた湯布院のマストスポットだ。
駅から金鱗湖までは、徒歩で約20分ほど。
途中、お店が建ち並ぶ「湯の坪街道」を通るが、後でゆっくり見れるので、行きたいお店の目星だけつけながら、とにかくまずは金鱗湖を目指そう。
湯布院のシンボルとも言える金鱗湖。
周りは山と木々に囲まれる。その緑が水面にも写し出され、なんとも幻想的な雰囲気を醸し出している。
金鱗湖のすぐ傍にある「ゆふいんシャガール美術館」。
興味があれば、ついでに覗いてみよう。
金鱗湖の湖畔にある共同浴場「下ん湯(したんゆ)」。いわゆる混浴風呂。
造りが簡素なので入るのはかなり勇気がいるが、話のネタにはなるかも(?)。
ちなみに、筆者にその勇気はなく、動揺からか外観の写真が少し傾いている。。
[ランチ]古式手打ちそば 泉(いずみ)
金鱗湖を堪能したら、次はランチ。
まだ11時頃だが、観光地で人気のお店は混雑が必至。
こういう時は、早めのランチが鉄則だ。
おすすめのランチは、「古式手打ちそば 泉 金鱗湖店」。
言わずもがな、人気店なので、お店がオープンする11時には到着しておきたい。
店先で蕎麦打ちを見学できるので待ち時間も退屈しない。
3階建ての大きな古民家風の建物。
お店の裏側は、テラス席になっていて金鱗湖に面している。
テラス席がある蕎麦屋というのも珍しい。
金鱗湖を眺めながら食べるお蕎麦は、なんとも風情があって、旅の気分を一気に盛り上げてくれる。
おすすめのメニューは、名物の「鴨せいろ(1,500円)」。
観光地でこれだけのロケーションであれば、味はそこそこでも客が呼べそうだが、ここのお蕎麦はまさに本物。
「うまい!」の一言。
ランチに蕎麦を選ぶのには、もう一つ理由がある。
湯布院には、食べ歩きなど、美味しいグルメが豊富にそろっているので、ランチでお腹いっぱいになったら後には後悔しか残らない。
この美味しいお蕎麦も大盛りにしたい気持ちをぐっと押さえて、腹七分目くらいで午後に備えよう。
[お土産]今泉堂の揚げまんじゅう
湯布院には、お土産にちょうど良いものがたくさんある。
まず最初にお勧めするのが、「今泉堂」の黒糖揚げまんじゅうだ。
場所は、そばを食べた「泉」のすぐ近くなので、ランチの流れで購入しておくと良い。
店内で試食もできる。 外側のカリッとした食感が心地よく、中には甘さ控えめの粒あんがたっぷり。
重たくなくて丁度いい。
一口試食したら、お土産用に加えて、その場で食べる自分用もついつい購入してしまう。
湯の坪街道を散策
ようやく湯布院のメインストリート「湯の坪街道」を散策。
湯の坪街道には、お土産屋さんやスイーツショップ、レストランなど、約70店舗が軒を連ねる。
通りの先には、由布岳が大きくそびえ立ち、細い通りを観光客が埋め尽くす。
工芸品やお洒落な雑貨を売っているお店もある。
好みのお店を見落とさないようにじっくりと散策しよう。
2014年には、スヌーピーと日本の和がコラボした世界初のお店「SNOOPY茶屋」が新たにオープン。
ここにしかないものを求めて観光客が長い列を作っている。
フローラルヴィレッジ
英国のコッツウォルズ地方の村を再現したという「湯布院フローラルヴィレッジ」。
湯の坪街道の少し奥まったところに位置する。
施設内には、ミニ動物園も。
エサをあげることもできるので、小さな子供連れなら特に楽しめる一角になっている。
小腹が空いたら金賞コロッケ
お昼を控えめにしたおかげで、小腹が空いてくる頃だろう。
そんな時にお勧めなのが、「金賞コロッケ」だ。
湯の坪街道にあり、お店の前に行列ができているので、すぐに見つけることができる。
国産の男爵いもと和牛の赤身のミンチを使用している。
サクサクの食感の中に、お肉の旨みがギュッと詰まっている。
湯布院に来てこれを食べずには帰れない。
由布院Milch(ミルヒ)のソフトクリームとケーゼクーヘン
「なんか、甘いものも食べたいよね。」
そんな人には、同じく湯の坪街道にある「由布院 Milch(ミルヒ)」がおすすめ。
湯布院産の牛乳を使用した濃厚なソフトクリーム。
このお店の人気商品「ケーゼクーヘン」。
ふわっと、とろっと。新しい食感のカップ入りチーズケーキ。
1個120円というコストパフォーマンスの良さも人気の理由だろう。
[お土産]鞠智 cucuchi (くくち)のコンフィチュール
湯の坪街道で買えるオススメのお土産は、「鞠智(くくち)」のコンフィチュール。
建物の奥には、きれいな芝生の中庭がある。由布岳を望むお洒落な空間。
コンフィチュールは、可愛らしい小瓶に入っていて、「いちごミルク」や「いちじく」、「柚子」、「あまおう」など種類も豊富。
地産地消と手作りにこだわった商品で、「センスが良い」感じが満点のお土産だ。
お気に入りは「ミルク金時」。
パンにぬって食べれば、和のようであり洋のようでもある、美味しくて贅沢な一品。
[お土産]B-speak(ビースピーク)のロールケーキ
言わずと知れた「B-speak(ビースピーク)」のロールケーキ。
湯布院のスイーツと言えば最初に名前が挙がるのがこれだろう。
お店は、湯の坪街道の入り口(西側)に位置する。
湯布院の人気旅館「山荘無量塔(さんそうむらた)」がプロデュースするロールケーキ。
Pロール プレーン(1本) 1,420円。
シンプルでありながら、虜になる美味しさ。
ふんわりと軽く、お腹いっぱいなのに、ペロリと食べてしまう。
店内にイートインスペースは無いので、旅館に持ち帰って食べよう。
[お土産]theomurata(テオムラタ)のチョコレート
山荘無量塔が手がけるスイーツと言えば、チョコレートショップ「theomurata(テオムラタ)」のショコラも有名だが、お店が徒歩で行くには少し遠い。
でも嬉しいことに、同じグループなので、この「B-speak」でテオムラタのショコラも購入できる。
カラフルな筒状の入れ物に入ったお洒落なチョコレート。
味も上質であり、上品。
間違いなく喜ばれるお土産のひとつだ。
御宿 ゆふいん亭
湯布院には、「御三家」と呼ばれる宿がある。「玉の湯」、「亀の井別荘」、「山荘無量塔」。
いずれも素晴らしい宿だが、宿泊費も当然それ相応の金額だ。
そこまでの金額は出せないという人にお勧めしたいのが「御宿 ゆふいん亭」。
湯の坪街道のすぐ近くという好立地であり、雰囲気や接客も良いので、コスパと満足度が高いオススメの宿だ。
客室は全室温泉付きの離れ形式になっているので、安心してゆっくり寛ぐことができる。
温泉は、24時間利用可能な開放感のある露天風呂。
湯上りの休憩所。温泉の後はここで、一休み。
温泉たまごは無料で食べ放題!
さらに、なんとビールサーバーまで!いつでもビールが飲み放題!もちろんお茶やコーヒーも。
夕食は、地元の野菜や海の幸など、厳選した素材が活きた和会席。
メインは牛ステーキ。柔らかくて美味。お腹いっぱい、満足すぎるボリューム。
客室の内風呂。ヒノキをあしらった贅沢なプライベート空間だ。
朝食も手抜きは一切なし。
野菜がたくさん食べられて女性には非常に嬉しい。
ただし、朝から食べ過ぎには注意。2日目も美味しいランチやスイーツが待っている。
まずは辻馬車を予約
2日目のまず最初にやるべきことは、「辻馬車」の予約だ。
湯布院と言えば温泉の次に辻馬車を連想する人も少なくないだろう。
ただ、この辻馬車、ハイシーズンは特に予約を取るのが難しい。
当日予約のみで、朝8時50分から由布院駅にある窓口か電話での受付となる。
注意が必要なのは、窓口が優先されるということ。
8時50分前には窓口に行き、確実に予約を押さえておきたいところだ。
「ゆふいん亭」からなら駅まで徒歩でも行けるので、朝食後、支度をしたらまずは予約に行こう。
[ランチ]檪の丘(くぬぎのおか)のピザ
2日目のおすすめランチは、ピザが最高に美味しい「檪の丘(くぬぎのおか)」。
もちろん人気店ですぐに満席になってしまうので、11時の開店時間前に到着しておこう。
ゴールデンウィークやシルバーウィークなどは、11時よりも前にオープンすることもあるので事前にチェックしておいたほうがいいだろう。
「檪の丘」という名の通り、丘の上にあり、絶品のピザだけでなく、絶景も同時に楽しめる。
残念ながらこのお店は徒歩では来れない距離にあるので、この時だけはタクシーを使おう。
気候がいいシーズンなら、テラスが絶対おすすめ。
テラス席を確実に確保するためには早めに到着しておいた方がいいだろう。
ただのマルゲリータではない。
使用しているチーズは、水牛モッツアレラチーズ「ブファラ」。濃厚な味わいでとろける贅沢チーズ。
思い出しただけで涎が止まらない。
「ピッツァ フンギ(1,700円)」もオススメ。
大人二人でも余裕でピザ2枚を平らげてしまうほどの美味しさだ。
ピザだけでなくこちらも絶対注文しておきたい一品。
「スペアリブの石釜焼き( 1,500円)」。
ワインに漬けて石釜でじっくり焼き上げたスペアリブはとても柔らかく、後を引く美味しさ。
2日目は、初日のような食べ歩きは無いので、ココでのランチは思う存分食べておこう。
由布院駅で足湯
お腹が一杯になったら由布院駅にタクシーで戻ろう。
湯布院は車が渋滞することも多いが、タクシーの運転手は、観光客が知らない裏道を通ってくれるので安心だ。
由布院駅に戻ったら、駅のホームの中にある足湯に浸かる。
大人160円、子供80円のあし湯券を窓口(きっぷ売場)で購入。
足湯券は、切り離せば湯布院のポストカードになる。
タオルももらえるので手ぶらでOK。
電車を眺めながらの足湯なんてなかなか体験できることではない。
駅の目の前にあるお土産ショップの中でテイクアウトのコーヒーを買える。
食後のコーヒー、足湯、電車という組み合わせ。なんとも非日常のひととき。
この時間帯にこの足湯に来るのには大きな意味がある。
クルーズトレイン「ななつ星in九州」が日曜日の12時52分に由布院駅に到着し、14時42分まで停車しているのだ。
簡単に乗ることができない列車なだけに、是非この機会に一目お目にかかっておきたい。
辻馬車で湯布院をぐるり
さぁ、お待ちかねのメインイベント、辻馬車。
写真は、白馬の「ユキちゃん」。子供たちにも大人気。
馬を操るガイドさんのトークもこの辻馬車の魅力のひとつ。
そのお話によると、辻馬車は、約40年前の大地震をきっかけに、町の盛り上げを目的として始めた運動のひとつだという。
それが今では、湯布院の風景の一部としてすっかり定着している。
辻馬車なら、徒歩では回れなかった湯布院の田園風景を楽しむことができる。
辻馬車は、由布院駅を出発し、途中、「沸山寺」と「宇奈岐日女神社」の2ヶ所で停車し、由布院駅に戻ってくる。
1周約50分ほどのコースだ。
停車スポットでは、ユキちゃんに触れたり、記念撮影も可能。
普通の自動車に交じって一般道を走る辻馬車。
ユキちゃんの器用な身のこなしも見どころのひとつだ。
YURARI(ユラリ)で湯布院プリン 凛
由布院駅に戻ってきて小腹がすいたら、駅からすぐ近くの「YURARI(ゆらり)」でおやつの時間。
地元大分県産の素材にこだわった「湯布院プリン 凛-RIN-」。
写真はプレミアムバニラ味(410円)。
甘さ控えめの上品なプリン。
[立ち寄り湯]由布の里 牧場の家(まきばのいえ)
帰りの電車の時間までは、立ち寄り湯でのんびり。
せっかく由布院温泉に来たのだから、宿泊した旅館の温泉だけではもったいない。
湯布院で人気の立ち寄り湯と言えば「山のホテル夢想園」だが、駅から徒歩ではちょっと遠い。レンタサイクルでも急な坂を上ることになるので注意が必要だ。
徒歩圏内では、「ゆふいん山水館」もオススメだが、今回紹介するのは、「旅荘 牧場の家」。
駅からは徒歩8分ほど。
【注意】立ち寄り湯は施設によって営業時間が異なるため事前にご確認ください。
露天大浴場は広々としていて、解放感あふれる。
そして、由布岳を望む絶景。
家族風呂が7つあるのは、由布院の中でもここだけだという。
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由布岳 撮影スポット
立ち寄り湯に「牧場の家」を選んだもう一つの理由が帰り道にある。
牧場の家から駅の方向に2~3分歩くと、「城橋」という橋があり、由布岳の美しい写真が撮れる撮影スポットになっている。
由布岳は、湯布院にいればどこからでも見えるほどだが、どうしても建物などが邪魔をしてしまう。
由布岳だけを綺麗にフレームに収めることができる近場の撮影スポットとして是非覚えておいてほしい。
特急「ゆふいんの森」で帰福
楽しかった湯布院ともいよいよお別れ。
帰路は、 「特急 ゆふいんの森」で。(事前予約をお忘れなく!)
一番遅い便は、17時07分由布院駅発。
クラシカルで高級感のある車内のデザイン。
途中の車窓からは、耳納連山を眺めることもできる。
駅弁「ゆふいんの森弁当(1,030円)」。
少し早目の夕食。
車内のビュッフェ(売店)で購入できるが、すぐに混雑するので、購入する場合は乗車後すぐに確保しておこう。
こちらは、「ゆふいんわっぱ(720円)」。
さすがにまだ夕食は食べれないという人も「ゆふいんサイダー(260円)」くらいは記念に飲んでおこう。
モデルコースのMAP
今回のモデルプランで訪れた場所をマップにまとめました。
最後に
冒頭でも言った通り、湯布院は何度も訪れたくなる観光地。
今回のモデルコースには入れることができなかったお勧めスポットはまだまだ存在する。
是非、何度も足を運んで、湯布院の魅力をどんどん開拓してほしい。